2013年09月23日

「プーシキン美術館展 フランス絵画300年」感想

〈2013年美術展感想7展目〉
プーシキン美術館展 フランス絵画300年
会場:愛知県美術館
会期:2013.04.26-06.23
観覧料:¥1,300
図録:未購入

 モスクワにあるプーシキン美術館が誇るフランス絵画の所蔵品を紹介する美術展です。今回の展示はその名の通りに17世紀から20世紀前半までのフランス絵画300年の歴史を約70点の展示から追うというもの。このように年代別に展示されると自分の嗜好がはっきりと分かります。17世紀の古典主義やロココから18世紀の新古典主義やロマン主義は大好きなのですが,19世紀に入ると印象派や自然主義はともかくポスト印象派からは関心が薄れ,20世紀美術ではシュルレアリスム以外には殆ど興味がなくなってしまいます。今回の美術展でも19世紀後半以降の作品はあまり心惹かれませんでした。マリー・ローランサンとかマルク・シャガールは別ですけれどね。やはり心を奪われるのは17〜18世紀にかけての作品ばかり。特にフランソワ・ブーシェ≪ユピテルとカリスト≫やジャック=ルイ・ダヴィッド≪ヘクトルの死を嘆くアンドロマケ≫などギリシア神話を題材とした作品は強く印象に残ります。また,ユベール・ロベールの≪ピラミッドと神殿≫も大好き。今回が日本初公開となるピエール=オーギュスト・ルノワールの≪ジャンヌ・サマリーの肖像≫が見せる幸福感溢れる表情にも魅せられます。薔薇色の頬で微笑むジャンヌ・サマリーの華やいだ雰囲気がたまらないです。他にもドラクロワやコロー,ミレーの作品も素敵でした。これがセザンヌやゴッホ,マティスになってくると良さが分からなくなってくるのが不思議。単に自分に美術の素養に欠けている為に理解が出来ないだけでありましょう。好き嫌いだけでしか美術を語れない身が恨めしく思えます。何はともあれ,実に見応えのある美術展でありました。フランス絵画を歴史から追うという試みも面白かったです。プーシキン美術館は約70万点の所蔵品を抱えるとのこと。いつか実際に足を運んでみたい美術館です。こうして行きたい美術館だけが増えて行くのですよね。
posted by 森山 樹 at 10:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術展感想

2013年09月22日

「中国 王朝の至宝」感想

〈2013年美術展感想6展目〉
中国 王朝の至宝
会場:名古屋市博物館
会期:2013.04.24-06.23
観覧料:¥1,300
図録:未購入

 今年の4月に鑑賞した「中国 王朝の至宝」展の感想です。日本で言うところの国宝にあたる一級文物が展示の約6割を占めるという貴重な博物展でありました。出展数は約170点。今回の展示はほぼ同時代の都や地域に焦点を当てて代表的な文物の比較展示が行われたというのが特徴的。この対比を追うことで中国の文化史を展望することが出来るようになっています。なお,扱われる時代は夏・殷から宋代まで。古蜀と夏・殷,楚と斉・魯,秦と漢,北朝と南朝,唐の長安と洛陽,遼と宋の比較をもって展示は構成されています。展示物の数も多く,相当に見応えのある展示でありましたが,特に個人的には秦代の兵馬俑の実物を鑑賞することが出来たのは収穫でした。予てから是非見たいと願っていた文物なのですよね。想像よりも遙かに大きく,精緻な造形は迫力がありました。やはり写真では伝わらないものというのは確かに存在します。また,南朝の関中侯印の美しさも格別でありました。唐代以降は仏教の影響が大きくなってくるというのも面白い。また,比較展示ということで同時代の地域差というのも実感します。古蜀は黄金文化で夏・殷は青銅文化というのはその最たるものでありましょう。また,北方騎馬民族の遼と漢民族の宋での文化的な差異も実に楽しい。2008年に発見されたばかりの阿育王塔の日本初公開というのも嬉しかった。最新の発掘成果を感じられるというのは良いですね。展示のいずれもがまさしく歴代王朝の至宝といっても差し支えない文物ばかりで非常に楽しめました。やはり自分が中国史好きであることを再認識いたします。今後とも斯様な機会は逃さないようにしたいものであります。
posted by 森山 樹 at 12:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術展感想

2013年09月16日

「円山応挙展」感想

〈2013年美術展感想5展目〉
円山応挙展
会場:愛知県美術館
会期:2013.03.01-04.14
観覧料:¥1,300
図録:未購入

 今年の3月に鑑賞した「円山応挙展」の感想です。鑑賞してから半年が経過しておりますので,最早印象も薄れがちではありますけれども,一応記録として書きたいと思います。元々,日本画は自分の好みから外れていますので,それ程の知識はないのですけれど,円山応挙はその中でも別格に好きな画家であります。その理由は端的に言って幽霊画。今回の「円山応挙展」に幽霊画の展示はありませんでしたが,それでもやはり素直に楽しむことが出来ました。総展示数は入れ替え作品を含めて80余点。見応えのある数でありましょう。特に兵庫県大乗寺の客殿二間を再現した展示は圧巻。中国史に名を残す郭子儀が描かれているのも好みでした。写実性を重視した応挙の作風は素直に自分の好むところであります。神農を描いた作品は中国神話好きとしてはやはり嬉しい。また,「白狐図」や「柳下狗子図」の可愛らしさも印象に残りました。応挙の作品を真に楽しむにはまだまだ知識が足らないことを強烈に実感しましたが,それでもなお楽しむことが出来た美術展でありました。日本美術ももっと積極的に触れて行きたいものであります。これも年を重ねての嗜好の変化と言えるのかもしれません。
posted by 森山 樹 at 15:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術展感想

2013年09月09日

西洋美術史


西洋美術に関する基礎知識を得る為に購入しました。
以前の版も読んだことはあるのですけれどね。
美術の素養を身につけたいと思います。
東洋美術,日本美術への知識もその次にだなあ。
posted by 森山 樹 at 20:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術関係書籍

2013年09月02日

2013年9月美術展鑑賞予定

現在開催中の興味ある美術展は以下の通り。
【関東】
トスカーナと近代絵画@損保ジャパン東郷青児美術館(09.07-11.10)
ミケランジェロ展@国立西洋美術館(09.06-11.17)
明治のこころ@江戸東京博物館(09.14-12.08)
マルコ・ポーロとシルクロード世界遺産の旅@東洋文庫ミュージアム(08.07-12.26)
モローとルオー@パナソニック汐留ミュージアム(09.07-12.10)
ウィリアム・モリス@府中市美術館(09.14-12.01)
興福寺仏頭展@東京藝術大学美術館(09.03-11.24)
【東海】
夏の思い出 森の夢 不思議ないきものたち@ヤマザキマザック美術館(07.19-09.29)
世界を変えた書物展@名古屋市科学館(09.13-09.29)
エミール・クラウスとベルギーの印象派@碧南市藤井達吉現代美術館(09.14-10.20)
【近畿】
貴婦人と一角獣展@国立国際美術館(07.27-10.20)
北魏 石造仏教彫刻の展開@大阪市立美術館(09.07-10.20)
ヴィクトリア時代の室内装飾@LIXILギャラリー大阪(08.25-11.19)
京都・美のタイムカプセル@京都文化博物館(09.12-12.01)
仏の美術@泉屋博古館(09.07-12.20)
海@京都大学総合博物館(07.31-12.01)

秋の美術展直前の端境期ということなのか,やや低調な感じは否めず。
東京の「ミケランジェロ展」や「トスカーナと近代絵画」は楽しみだけどね。
流石に二か月連続で東京に行く余力はありません。
会期の余裕があるので10月に遠征出来ればなあと思っています。
東海と近畿もいまいち微妙かなあ。
「世界を変えた書物展」なんて如何にも楽しみだけどね。
会期が短めなので忘れないようにしたいと思います。
近畿ではやはり「貴婦人と一角獣展」に尽きます。
何とか今月中には鑑賞したいものですが,どうなることかなあ。
「ヴィクトリア時代の室内装飾」も趣味的にたまらないところではあります。
幾つかでも美術展を訪れたいなあと思います。
徐々に感想も書いていかないとですけれどね。
posted by 森山 樹 at 23:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 鑑賞予定

2013年09月01日

2013年8月美術展鑑賞記録

2013年8月に鑑賞した美術展・博物展は以下の通り。
みほとけのかたち@奈良国立博物館
羽海野チカ原画展@京都大丸ミュージアム
大妖怪展@三井記念美術館
色を見る,色を楽しむ@ブリジストン美術館
浮世絵Floating World@三菱一号館美術館
ルーヴル美術館展@東京都美術館
〈遊ぶ〉シュルレアリスム展@損保ジャパン東郷青児美術館
深海@国立科学博物館
江戸の美男子@太田記念美術館
国貞美人画の変遷@礫川浮世絵美術館
幽霊画展@全生庵

関西と東京に一度ずつ遠征をして充実した一か月でありました。
絶対に鑑賞したかった美術展を漏らさなかったのは実に重畳であります。
今後も是非ともこうありたいもの。
特に「大妖怪展」と「ルーヴル美術館展」の満足度は格別なものがあります。
「ルーヴル美術館展」で鑑賞した麗しのアルテミス女神像はたまりませんでした。
地中海に焦点を当てた美術展という発想も面白いですよね。
「大妖怪展」は妖怪好きとしては素晴らしく楽しかった。
三井記念美術館は今回初めてだったのですが雰囲気が良い美術館ですね。
折に触れて足を運びたいと思います。
国立科学博物館の「深海」は開館と同時に入場したのでゆっくり鑑賞出来ました。
人出の多さが予想される美術展・博物展はこの手に限ります。
1時間待ちましたけれど,その甲斐は充分にあったというべきでしょう。
奇怪な深海生物の造形はある種の芸術品でありますね。
最近は浮世絵に魅力を感じているのか浮世絵関係の美術展も三つ鑑賞しました。
ただ,個人的には美人画や英雄画を見たかったというのが本音のところ。
歌川国芳や月岡芳年がやっぱり好きなんですよね。
風景画も悪くはないのですが,人物画程には心動かされません。
このあたりは西洋画とは嗜好の違いが明確で面白いなあと思います。
posted by 森山 樹 at 10:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術展鑑賞記録