2011年09月21日

「フェルメール〈地理学者〉とオランダ・フランドル絵画展」感想

フェルメール〈地理学者〉とオランダ・フランドル絵画展
会場:豊田市美術館
会期:2011.06.11-08.28
観覧料:¥1,400
図録:未購入

 愛知県豊田市立美術館で開催されていた「フェルメール〈地理学者〉とオランダ・フランドル絵画展」を鑑賞してきました。と言っても,既に2か月前のことになりますが。此処のところ頓に文章を書く能力に衰えを感じます。というよりも,文章を書く取りかかりに時間がかかってしまうのですね。この辺りは猛省したいと思います。今後はなるべく早めに感想を書き上げたいものです。

 「レンブラント 光の探求/闇の誘惑」に引き続き,今回も簡易感想となります。流石に2カ月以上も前ともなると記憶も完全に色褪せてしまっています。それでもなお強烈な印象を残しているフェルメールの〈地理学者〉の素晴らしさは特筆ものではありますけれども。ちなみに会場の豊田市美術館を訪れるのは今回が初めて。結構綺麗な美術館で好感を持ちました。問題は最寄りの駅から結構歩かねばならないこと。盛夏の最中ということで美術館に到着した時点で汗だくになってしまいました。距離もあるのですが坂道というのが辛かったです。

 今回の美術展は題名通りにフェルメールの〈地理学者〉が別格の扱いとなっています。確かにその存在は圧倒的で,他の展示が霞んでしまう程でした。この作品を鑑賞出来ただけでもかなり満足度は高いものがあります。遠路はるばる豊田まで遠征した甲斐がありました。何と言っても,地球儀や海図,コンパスといった小物が書き込まれているのが非常に楽しいですね。17世紀にスペインから独立した新興国オランダの海外進出を色濃く表現した作品だと思います。当時のコンパスや地球儀,天球儀の展示があったのも嬉しかったです。このあたりは大好きなモチーフなのですよね。なお,総展示数は100点弱。かなり見応えのある美術展でした。歴史画と寓意画,肖像画,地誌と風景画,風俗画と室内画,静物画と題材ごとに分類されていましたが,個人的にはやはり歴史画や静物画が好みですねえ。レンブラントの〈サウル王の前で竪琴を弾くダヴィデ〉やルーラント・サーフェレイの〈音楽で動物を魅了するオルフェウス〉あたりは特にお気に入り。静物画は具体的にこの作品が好きということはないのですが,やはり博物画がたまらなく好きなのですよね。丁寧に書き込まれた色鮮やかな花や果実に思わず心奪われてしまいます。風景画ではルーカス・ファン・ファルケンボルヒの〈凍ったスヘルデ川とアントワープの景観〉が良かったなあ。全体的に初めて名前を聴く画家が多かったにも関わらず典型的なフランドル絵画ということで楽しめた美術展でした。

 100点に迫る展示作品はどれも魅力的なれど,フェルメール〈地図学者〉の圧倒的な存在感だけが心に残る美術展でした。まさに題名に偽りなしといった感じではあります。遠征ということで結局図録の購入には踏み切らなかったのですが,かなり心が揺れるものを感じました。現存する数少ないフェルメールの作品を実際に鑑賞出来たという意味では意義の高い美術展でした。大満足。やっぱりフランドル絵画は自分の好きな様式のひとつであることを実感します。
posted by 森山 樹 at 23:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術展感想
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