2013年09月22日

「中国 王朝の至宝」感想

〈2013年美術展感想6展目〉
中国 王朝の至宝
会場:名古屋市博物館
会期:2013.04.24-06.23
観覧料:¥1,300
図録:未購入

 今年の4月に鑑賞した「中国 王朝の至宝」展の感想です。日本で言うところの国宝にあたる一級文物が展示の約6割を占めるという貴重な博物展でありました。出展数は約170点。今回の展示はほぼ同時代の都や地域に焦点を当てて代表的な文物の比較展示が行われたというのが特徴的。この対比を追うことで中国の文化史を展望することが出来るようになっています。なお,扱われる時代は夏・殷から宋代まで。古蜀と夏・殷,楚と斉・魯,秦と漢,北朝と南朝,唐の長安と洛陽,遼と宋の比較をもって展示は構成されています。展示物の数も多く,相当に見応えのある展示でありましたが,特に個人的には秦代の兵馬俑の実物を鑑賞することが出来たのは収穫でした。予てから是非見たいと願っていた文物なのですよね。想像よりも遙かに大きく,精緻な造形は迫力がありました。やはり写真では伝わらないものというのは確かに存在します。また,南朝の関中侯印の美しさも格別でありました。唐代以降は仏教の影響が大きくなってくるというのも面白い。また,比較展示ということで同時代の地域差というのも実感します。古蜀は黄金文化で夏・殷は青銅文化というのはその最たるものでありましょう。また,北方騎馬民族の遼と漢民族の宋での文化的な差異も実に楽しい。2008年に発見されたばかりの阿育王塔の日本初公開というのも嬉しかった。最新の発掘成果を感じられるというのは良いですね。展示のいずれもがまさしく歴代王朝の至宝といっても差し支えない文物ばかりで非常に楽しめました。やはり自分が中国史好きであることを再認識いたします。今後とも斯様な機会は逃さないようにしたいものであります。
posted by 森山 樹 at 12:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術展感想
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