2013年10月20日

夢の起源 オディロン・ルドン

〈2013年美術展感想13展目〉
夢の起源 オディロン・ルドン
会場:静岡市美術館
会期:2013.06.29-.8.25
観覧料:¥1,100
図録:未購入

 「ポール・デルヴォー展」と同じく静岡遠征時に鑑賞した美術展です。静岡市美術館も今回初めて訪れた美術館ですが,静岡駅前にある非常に綺麗な美術館でありました。名古屋から充分に日帰り出来る距離ということもあって,今後も美術展によっては遠征することになりそうです。何と言っても,普通に夜19時まで開館しているというのが素晴らしい。オディロン・ルドンと言えば岐阜県美術館の印象が強いのですが,今回の美術展でも岐阜県美術館からの出展が多かったです。ルドンの故郷のボルドー美術館などからの約150点の展示を鑑賞することが出来ました。ルドンと言えば黒一色の怪奇で空想的な世界を描いた作家という印象が強いのですが,晩年に手掛けた色彩溢れる夢幻的な作品もまた魅力的であります。どちらの作風も等しく好み。但し,やはりルドンを代表する黒一色で表現された作品により強く引き寄せられるように思います。特に『夢の中で』や『エドガー・ポーに』或いは『起源』に収録されたリトグラフは格別。物語性を感じさせる奇妙な作品名も楽しいです。『エドガー・ポーに』の〈1.眼は奇妙な気球のように無限に向かう〉や〈3.仮面は弔いの鐘を鳴らす〉などは作品名だけで強烈に想像力を刺激されてしまいます。或いは『聖アントワーヌの誘惑』を題材とした一連の作品もまた空想動物好きとしてはたまりません。晩年に手掛けた色彩豊かな作品には静物画など多彩な分野が示されるのが面白い。〈神秘的な対話〉や〈聖母〉など神秘的な作品もいいのですが,やはり〈アポロンの戦車〉,〈ペガサスに乗るミューズ〉などギリシア神話を由来とする作品がよりお気に入りではあります。〈若き日の仏陀〉というのもなかなか珍しい題材ではないでしょうか。改めて自分が奇想の作家としてのオディロン・ルドンが好みであるということを痛感した美術展でありました。彼の生み出した夢の世界を存分に堪能出来て大満足であります。ルドンの美術展は積極的に鑑賞したいものですね。
posted by 森山 樹 at 21:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術展感想
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