2013年11月18日

東京都美術館「ルーヴル美術館展」

〈2013年美術展感想19展目〉
ルーヴル美術館展−地中海四千年のものがたり
会場:東京都美術館
会期:2013.07.20-09.23
観覧料:¥1,500
図録:未購入

 地中海という地域に焦点を絞ってルーヴル美術館の収蔵品の中から4000年に渡る歴史を俯瞰するという趣旨の美術展です。東京都美術館は改装されてから自分好みの素敵な美術展を連続して開催してくれるのが嬉しい。その殆どが巡回してくれないので東京まで遠征をしないといけないのが困りものではありますけれど。御蔭で見逃した美術展も幾つかあります。本美術展は流石に見逃したくなかったので少々無理をしてでも遠征するつもりではありました。そして,それに見合うだけの素晴らしい美術展であったように思います。展示総数は6つの時代に分けられた約270点。かなり見応えのある展示数であります。内容も素晴らしく濃密。特に世界史趣味者としては〈中世の地中海〉あたりまでの展示物が実に楽しくありました。中でも我が愛しの≪アルテミス,通称「ギャビーのディアナ」≫の美しさは格別なもの。正に放心状態でその場に留まってしまいました。彫刻に造詣は深くないのですが,古代ギリシアの白亜の彫刻には神々しさを感じざるを得ません。他にもギリシア神話やローマ神話,或いはエジプト神話や古代オリエント神話に纏わる事物には心惹かれてしまいます。魔術に用いられたとされるプタハ=パテクの像も素敵だったなあ。キュベレやミトラス,イシスといった神柱を題材にした彫像や浮彫もたまらないものがありました。時代が下がってルネサンス以降は地中海で活躍した画家による絵画作品が中心になります。此方はそれ程馴染みの深い画家はいませんでしたが,それでも充分に楽しむことが出来ます。主題が主題だけにギリシア神話を題材にした作品や地中海の美しさを描いた風景画が中心だったからでもありましょう。特に“ヨーロッパ”の語源ともなった美女エウロペの掠奪を描いた幾枚かの絵画が心に残ります。東洋と西洋の狭間に位置する地中海を様々な角度から堪能できる美術展でありました。世界史趣味者としての,或いは神話趣味者としての観点からも大満足。無理をして平日に来館したことでゆっくりと鑑賞出来たのも嬉しかった。いつかは絶対にルーヴル美術館へと足を運ぼうと思わせる美術展でありました。やっぱり地中海は自分にとって憧れの地域のひとつであると実感させられます。
posted by 森山 樹 at 22:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術展感想
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