2013年12月01日

2013年11月美術展鑑賞記録

2013年11月に鑑賞した美術展・博物展は以下の通り。
カイユボット展@ブリヂストン美術館
印象派と世紀末美術展@三菱一号館美術館
トスカーナと近代絵画@損保ジャパン東郷青児美術館
ミケランジェロ展@国立西洋美術館
京都 洛中洛外図@東京国立博物館
上海博物館 中国絵画の至宝@東京国立博物館
笑う浮世絵@太田記念美術館
バルビゾンへの道@東急Bunkamura
ターナー展@東京都美術館
遣唐使は見た!@横浜ユーラシア文化館
泉鏡花展@神奈川近代文学館
夢幻能@徳川美術館
観世宗家展@名古屋松坂屋美術館

芸術の秋に相応しく充実した一か月でありました。
東京遠征をすると趣味活動が捗りますね。
勿論,その分経済的には厳しくなるのですが。
一番印象的だったのは「印象派と世紀末美術展」かなあ。
「ミケランジェロ展」と「ターナー展」も実に素晴らしいものでありました。
「バルビゾンへの道」も期待以上だったなあ。
「京都 洛中洛外図」は観客の多さに閉口しました。
また,能に関する美術展をふたつ鑑賞したのも特徴的。
能を始めとする日本の芸能に明るくないのが残念です。
このあたりは今後の課題のひとつでありましょう。
各美術展の感想は近いうちに必ず書きたいと思います。

10月に引き続いてそれなりの数の美術展感想を書けたのは収穫。
何かと忙しい月ではありますが,今月も頑張りたいものです。
2014年は即時更新を行いたいと思っています。
そこに繋がるような一か月になればなあと思っています。
posted by 森山 樹 at 09:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術展鑑賞記録

2013年11月24日

太田記念美術館「江戸の美男子」

〈2013年美術展感想21展目〉
江戸の美男子
会場:太田記念美術館
会期:2013.07.02-08.25
観覧料:¥1,000
図録:未購入

 太田記念美術館で開催された「江戸の美男子」展に行ってきました。太田記念美術館は原宿にある美術館ですが,此処のところ東京を訪れる度に立ち寄っている気がします。自分の浮世絵鑑賞の或る意味で出発地点とも言える美術館であります。原宿の喧騒を感じさせない静謐な雰囲気が非常に好み。2か月に1回展示物が入れ替わるので常に新鮮な気持ちで鑑賞出来るのも嬉しいです。今回は「江戸の美男子」ということで鈴木春信や喜多川歌麿,葛飾北斎,歌川国芳らが描く人物画が中心となります。浮世絵と言うとどうしても美人画の印象が強いのですが,美男子を描いた作品も結構な数があるのですよね。但し,自分の興味の範疇外である歌舞伎役者を描いた作品が多いのがちょっと難点。楽しめないわけではないのですが,自分の知識の欠如が深い理解にまで至らないものを感じます。これが歴史上或いは伝説上の英傑を題材とした作品であれば,また違ったのでありましょうけれども。尤も,江戸の粋や通といった美意識を知る上では興味深い作品が多かったのもまた事実。まだまだ浮世絵を楽しむ上での経験値には徹底して欠けていますので,その意味でも良い美術展であったかと思います。今後も浮世絵については勉強をすることで理解を深めていきたいと思います。
posted by 森山 樹 at 22:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術展感想

2013年11月21日

損保ジャパン東郷青児美術館「〈遊ぶ〉シュルレアリスム」

〈2013年美術展感想20展目〉
〈遊ぶ〉シュルレアリスム
会場:損保ジャパン東郷青児美術館
会期:2013.07.09-08.25
観覧料:¥1,000
図録:未購入

 シュルレアリスムを題材に損保ジャパン東郷青児美術館で開催された美術展です。シュルレアリスムは20世紀の芸術運動の中でほぼ唯一自分の好みとなっています。もともと,不思議や不条理に心惹かれる性質でありますので,シュルレアリスムとの相性が良かったのでありましょう。今回の美術展は絵画に留まらず,オブジェやコラージュ,フロッタージュといった技法を用いられた作品も多数展示されております。シュルレアリスムという分野故に理解に苦しむ作品も多々ありましたが,それでもなお根底に流れる“遊び”の精神が垣間見えるものばかりでありました。その意味で非常に楽しい美術展と言えることでありましょう。芸術に必ずしも造詣が深くなくとも楽しめる美術展かと思われます。展示数は約200点。上述のように絵画以外の彫刻や写真といった多様な作品,或いは雑誌や書籍といった資料など様々な角度からシュルレアリスムに焦点を当てた美術展です。ただ,やはり個人的に一番心惹かれるのはルネ・マグリットやポール・デルヴォー,マックス・エルンスト,サルバトール・ダリ,ジョルジュ・デ・キリコといったシュルレアリスム画家の作品であることは仕方がないことかな。特に大好きなルネ・マグリットの作品をある程度まとまった量で鑑賞出来たことが非常に嬉しかった。自分にとっては特別の地位を占めている作家なのであると実感します。マン・レイやマルセル・デュシャンらのオブジェも遊び心或いは悪戯心いっぱいで非常に楽しい。特に絵画作品以外のオブジェやコラージュを用いた作品は造詣が深くないこともあり新鮮な気持ちで面白かった。今回の美術展を機に更にシュルレアリスムに対する知識と見識を深めようという気持ちがより強まりました。損保ジャパン東郷青児美術館も最近は東京に来る度に訪れている気がしますね。自分好みの美術展を企画してくれる大好きな美術館のひとつであります。
posted by 森山 樹 at 09:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術展感想

2013年11月18日

東京都美術館「ルーヴル美術館展」

〈2013年美術展感想19展目〉
ルーヴル美術館展−地中海四千年のものがたり
会場:東京都美術館
会期:2013.07.20-09.23
観覧料:¥1,500
図録:未購入

 地中海という地域に焦点を絞ってルーヴル美術館の収蔵品の中から4000年に渡る歴史を俯瞰するという趣旨の美術展です。東京都美術館は改装されてから自分好みの素敵な美術展を連続して開催してくれるのが嬉しい。その殆どが巡回してくれないので東京まで遠征をしないといけないのが困りものではありますけれど。御蔭で見逃した美術展も幾つかあります。本美術展は流石に見逃したくなかったので少々無理をしてでも遠征するつもりではありました。そして,それに見合うだけの素晴らしい美術展であったように思います。展示総数は6つの時代に分けられた約270点。かなり見応えのある展示数であります。内容も素晴らしく濃密。特に世界史趣味者としては〈中世の地中海〉あたりまでの展示物が実に楽しくありました。中でも我が愛しの≪アルテミス,通称「ギャビーのディアナ」≫の美しさは格別なもの。正に放心状態でその場に留まってしまいました。彫刻に造詣は深くないのですが,古代ギリシアの白亜の彫刻には神々しさを感じざるを得ません。他にもギリシア神話やローマ神話,或いはエジプト神話や古代オリエント神話に纏わる事物には心惹かれてしまいます。魔術に用いられたとされるプタハ=パテクの像も素敵だったなあ。キュベレやミトラス,イシスといった神柱を題材にした彫像や浮彫もたまらないものがありました。時代が下がってルネサンス以降は地中海で活躍した画家による絵画作品が中心になります。此方はそれ程馴染みの深い画家はいませんでしたが,それでも充分に楽しむことが出来ます。主題が主題だけにギリシア神話を題材にした作品や地中海の美しさを描いた風景画が中心だったからでもありましょう。特に“ヨーロッパ”の語源ともなった美女エウロペの掠奪を描いた幾枚かの絵画が心に残ります。東洋と西洋の狭間に位置する地中海を様々な角度から堪能できる美術展でありました。世界史趣味者としての,或いは神話趣味者としての観点からも大満足。無理をして平日に来館したことでゆっくりと鑑賞出来たのも嬉しかった。いつかは絶対にルーヴル美術館へと足を運ぼうと思わせる美術展でありました。やっぱり地中海は自分にとって憧れの地域のひとつであると実感させられます。
posted by 森山 樹 at 22:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術展感想

2013年11月17日

三菱一号館美術館「浮世絵Floating World」

〈2013年美術展感想18展目〉
浮世絵Floating World
会場:三菱一号館美術館
会期:2013.06.22-09.08
観覧料:¥1,300
図録:未購入

 最近,関東遠征の際には必ず訪れている気がする三菱一号館美術館。東京駅から直ぐ近いという利点もありますが,とにかく建物自体の雰囲気がたまらなく素敵なのですよね。それなりに多くの美術館を訪れていますが,ここまで好きな美術館はそれ程数多くありません。今回の三菱一号館美術館で開催の美術展は「浮世絵Floating World」。その名の通り,浮世絵を扱った美術展です。浮世絵自体に対する造詣は殆どないのですが,最近関心を持ち始めた分野ということで鑑賞してみました。今回の美術展は全三期による構成となっており,それぞれで展示物が全く異なった模様。自分が鑑賞したのは第三期の≪うつりゆく江戸から東京≫と題された江戸時代末期から明治時代初頭にかけての作品が集められたもの。作者は歌川広重や歌川国芳,小林清親,楊洲周延といった感じ。郷愁溢れる江戸や新しい時代を迎える横浜の姿を描いた風景画が主体となっておりました。普段はあまり目にしない分野の作品ということで目新しさもあり楽しむことが出来たのは確かですが,如何せん同じような作品を続けざまに何枚も鑑賞したおかげで最後には感覚が麻痺してしまったのが残念。どれを見ても同じに見えてしまったのですよね。やはり浮世絵は人物画が自分の好みということなのでありましょう。或いは東京の地理に明るく,現在の風景との比較が出来れば,より楽しめたのかもしれません。後から思えば第一期の≪浮世絵の黄金期≫が江戸のグラビアということで鈴木春信の〈風流やつし七小町〉あたりが鑑賞出来て一番好みであったみたい。尤も,会期の都合上,鑑賞することはほぼ不可能だったわけではありますけれども。何はともあれ,疲労感もありましたが楽しく鑑賞出来ました。浮世絵は今後もうちょっと勉強したい分野ですね。積極的に美術展に足を運ぼうと思います。
posted by 森山 樹 at 13:33| Comment(2) | TrackBack(0) | 美術展感想

2013年11月10日

色を見る,色を楽しむ

〈2013年美術展感想17展目〉
色を見る,色を楽しむ
会場:ブリヂストン美術館
会期:2013.06.22-09.18
観覧料:¥800
図録:未購入

 “色彩”を題材としたブリジストン美術館のコレクション展。ブリヂストン美術館は今回初めてとなる美術館ですが,意外に東京駅から近いことに驚きました。三井記念美術館や三菱一号館美術館と共に今後も訪れることになりそうな美術館であります。今回の美術展の出展数は約170点。ルノワールやボナールといった色彩豊かな画風の画家から白と黒の世界を愛したルドンまで幅広い作品が展示されています。このような切り口の美術展というのも面白いもの。コレクション展ならではの視点ということも出来るでしょう。個人的にはやはり印象派までの作品が好み。ポスト印象派以降の抽象性が高い作品を楽しむには美術素養がなさ過ぎます。シュールレアリスムの如く不条理な世界を楽しむ作品は大好きなのですけれどね。今回の美術展でもコローやルノワール,シスレー,ミレーといった作品に心惹かれました。特にルノワールの〈すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢〉の愛らしさがたまりません。20世紀美術ではジョルジュ・デ・キリコの〈吟遊詩人〉は大好き。また,やはりルドンのリトグラフ集『夢想』に収められた作品群も自分好みであります。詩情に満ちた作品名を見ているだけで楽しいものがあります。それ程期待していなかった美術展ではありましたが,それに反して非常に楽しめました。ブリヂストン美術館自体の雰囲気も好印象。特に常設展示に古代エジプトの彫刻や石板があるのが素敵。〈セクメト神像〉に暫し見惚れてしまいました。今後も機会があれば積極的に訪れたい美術館であります。
posted by 森山 樹 at 11:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術展感想

2013年11月05日

2013年11月美術展鑑賞予定

現在開催中の興味ある美術展は以下の通り。
【関東】
トスカーナと近代絵画@損保ジャパン東郷青児美術館(09.07-11.10)
ミケランジェロ展@国立西洋美術館(09.06-11.17)
バルビゾンへの道@Bunkamuraザ・ミュージアム(10.20-11.18)
泉鏡花展@神奈川近代文学館(10.05-11.24)
上海博物館 中国絵画の至宝@東京国立博物館(10.01-11.24)
笑う浮世絵@太田記念美術館(10.01-11.26)
京都 洛中洛外図と障壁画の美@東京国立博物館(10.08-12.01)
ターナー展@東京都美術館(10.08-12.18)
カイユボット展@ブリヂストン美術館(10.10-12.29)
近代への眼差し 印象派と世紀末美術@三菱一号館美術館(10.05-.01.05)
遣唐使は見た!@横浜ユーラシア文化館(11.01-01.13)
【東海】
観世宗家展@名古屋松坂屋美術館(10.19-11.24)
日本画を彩った巨匠たち@名古屋ボストン美術館(10.19-12.01)
夢幻能@徳川美術館(11.09-12.13)
【近畿】
京都・美のタイムカプセル@京都文化博物館(09.12-12.01)
海@京都大学総合博物館(07.31-12.01)
円山応挙展@承天閣美術館(10.11-12.15)
ミュシャが見たパリ@アルフォンス・ミュシャ館(11.16-03.09)

関東地区に挙げた美術展は既に鑑賞済み。
3日間でこれだけ回ると流石に充実感があります。
疲労もそれだけ重ねていますけれどね。
それでもなお見逃した美術展があるのは残念。
全部を鑑賞出来るわけではないので仕方ないです。
東海と近畿は相変わらず低調な感じが否めません。
なかなか自分好みの美術展というのも少ないですね。
名古屋の能に関するふたつの美術展はちょっと興味があります。
まあ,能という芸能分野そのものへの造詣はまるでないのですけれども。
京都の円山応挙展は春先に名古屋で開催されたものとは別かな。
可能ならば鑑賞してみたいと思っています。
posted by 森山 樹 at 06:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 鑑賞予定

2013年11月04日

2013年10月美術展鑑賞記録

2013年10月に鑑賞した美術展・博物展は以下の通り。
貴婦人と一角獣展@国立国際美術館
北魏 石造仏教彫刻の展開@大阪市立美術館

漸く「貴婦人と一角獣展」を鑑賞することが出来ました。
6枚の連作タピスリーの素晴らしさに思わず魅入ってしまいます。
その存在を知ってからずっと鑑賞したいと思っていた作品なので感慨深い。
まさか日本でこのような美術展が開催されるとは思ってもいませんでした。
池田秀一さんと池田昌子さんによる音声解説も楽しかった。
これほどまでに素晴らしい美術展もなかなかありません。
「北魏 石仏仏教彫刻の展開」も興味深い。
特に民間に広まり独自解釈での仏像が楽しいです。
仏像に造詣が深くないのはやはり残念。
このあたりは今後勉強していきたいと思っています。

たまっていた感想を順調に書くことが出来た一か月でありました。
11月もこの水準を保ちたいもの。
東京遠征をしたことで更に美術展感想はたまってしまっていますけれどね。
何とか年内に即時更新を常態化するところまで持っていきたいと思います。
posted by 森山 樹 at 08:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術展鑑賞記録

2013年10月29日

大妖怪展

〈2013年美術展感想16展目〉
大妖怪展−鬼と妖怪そしてゲゲゲ
会場:三井記念美術館
会期:2013.07.06-09.01
観覧料:¥1,200
図録:未購入

 中世から近世までの妖怪変化の歴史を能面や浮世絵,絵巻,版本などで辿る美術展です。そして,それらの作品から水木しげるの『ゲゲゲの鬼太郎』に繋がる妖怪の系譜を俯瞰するという視点が面白い。妖怪は心底大好きですので,こういった試みは諸手を上げて歓迎いたします。展示総数は前期後期を合わせて全部で110点弱。様々な視点から妖怪を見渡す展示が揃っており,かなり見応えがありました。重要文化財級の展示が多かったのも嬉しいです。基本的にはやはり絵巻や版本に描かれた妖怪像に心惹かれます。歌川国芳や月岡芳年らの妖怪を題材にした浮世絵も実に楽しい。何度となく鑑賞した作品もありますが,その都度新しい気持ちで楽しめるように思います。他には能面や楽器,雛道具など妖怪に関わる事物が多かったのも特徴的。特に能面はその意味や由来の解説が興味深くありました。能という分野には明るくないので今後の研究課題のひとつとなりそうであります。鳥山石燕の〈百鬼夜行図〉もやはり楽しい。或いは東洋大学附属図書館に収蔵される〈稲生物怪録〉の展示にも心奪われます。妖怪の恐怖というよりも愛嬌を前面に押し出した近世の図案は見ているだけで楽しいのですよね。展示の最後には水木しげるの原画展示もございました。〈がしゃどくろ〉の格好良さがたまりません。〈塗壁〉も素敵であります。妖怪好きとしては心底楽しめる素敵な美術展でありました。改めて自分が妖怪好きであることを実感いたします。この類の美術展は積極的に足を運びたいものであります。また,今回が初めてであった三井記念美術館そのものも好印象。また機会があれば訪れたいと思います。
posted by 森山 樹 at 22:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術展感想

2013年10月27日

遊び

〈2013年美術展感想15展目〉
遊び
会場:京都国立博物館
会期:2013.07.13-08.25
観覧料:¥1,000
図録:未購入

 遊びを題材として京都国立博物館で開催された美術展です。遊ぶということは自分にとって人生の目標のひとつでもある重要なこと。それ故に興味深く鑑賞することが出来ました。展示数は約130点。様々な視点から遊ぶということを俯瞰した内容となっております。古代の遊びである舞や酒宴の楽しみ,或いは年中行事や遊山,大衆芸能から文人の嗜み,動物の戯れ,室内での競技から子供の遊興に到るまで単に遊びといってもその幅の広さに驚かされます。そのいずれもに共通するのが心の余裕を持たせるということ。即ち,余暇として遊びを見ることがやはり重要なのでありましょう。上述のように遊びという概念が様々な分野を内包する為に今回の展示物も多岐に渡っています。〈徒然草〉や〈源氏物語画帖〉や〈定武蘭亭序〉といったものもあれば,〈左義長羽子板〉や〈貝桶・合貝〉といったものの展示もありました。貝合わせに使われた〈貝桶・合貝〉の実物を見るのは今回が初めて。以前から鑑賞したかった事物ですので嬉しいです。或いは自分の出身県のひとつである山口県に由来する〈享保雛(大内雛)〉もやはり興味深い。また,中国の文人の嗜みである“琴棋書画”という概念は今回初めて知りました。同じく文化を愛するものとして心の片隅に入れておきたいものであります。豊臣棄丸の為に作られた玩具船も印象的でありましたが,個人的には現代の室内遊戯の徒として〈片身替縞蒔絵螺鈿双六盤〉に一番心惹かれました。自分が平安朝の貴族であれば,きっとこの遊びに熱中したことでありましょう。何はともあれ,遊びという馴染み深い題材が如何に美術に影響を及ぼしているかが良く分かる素敵な美術展でありました。こういう題材から俯瞰する美術展がもっと増えて欲しいものであります。
posted by 森山 樹 at 18:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術展感想